ロックンロール、ロカビリースターを知ろう! 〜ジョニー・バーネット編〜兄(Dorsey Burnette)を持つ。 音楽好きのジョニーの母親は、彼が5歳の時、生活費を節約してギターを買い与えた。 ギターを手に入れたジョニーは一気にギターという楽器の虜になった。近所にギターを演奏できる年上の女の子が住んでいたこともあり、彼女と毎日のように一緒に練習した。 学校へ行くよりも、ギターを掻き鳴らしている方が好きなほどであった。 一家が熱心なカトリック教徒であったジョニーは教区立学校を卒業後、カトリックの高等学校に入学する。 一説にはエルヴィス・プレスリーと同じヒュームズ高校に入学したという話もあるが、これは誤りで、当時とても興味深い話があり、ジョニーは兄のドーシーと共にギターを持ってよくエルヴィスの通うヒュームズ高校の前の芝生で同学年であったビル・ブラック、スコッティ・ムーア、エルヴィス・プレスリーらと共に演奏、歌を歌って遊んでいたという。 高校時代、ジョニーは並外れた運動能力で、野球、フットボール、バスケットボール、ボクシングにおいて数々の輝かしい功績を残している。 数あるスポーツの中でもボクシングは特別で、ジョニーは兄のドーシーと共に才能をいかんなく発揮。ゴールデン・グローブ・チャンピオンとして君臨した。 高校卒業後、ジョニーはプロボクシングの世界に挑戦するが、Norris Rayとの一戦後、引退。 引退後、ジョニーは兄のドーシーと共にミシシッピー川を行き来する荷船で船員として働く。 ジョニーは甲板員として、兄のドーシーは給油係として働いた。 兄弟は各々が働きながらギターを弾き、曲を作り、詩を書いた。 退職後メンフィスへ戻ったバーネット兄弟は、船員として働いていた時期に作った自らの曲を地元のバーで演奏。メンバーには兄弟の他、ボクシング時代に同じゴールデン・グローブ・チャンピオンとして名を連ねたPaul Burlisonを迎えた。 ジョニーはヴォーカル・アコースティックギターを、ドーシーはベースを、ポールはリードギターを担当した。 1956年、3人はニューヨークへ向かう。 彼らはアメリカの人気番組「Original Amateur Hour」に出演することが決まる。 見事立て続けに3回を勝ち抜き、ついにCoral Recordsとの契約を手にする。 正式にCoral Recordsと契約したジョニーらは、同時にバンド名を「The Rock and Roll Trio」に改名。 マネージャーにバンドリーダーとしてHenry Jerome、ドラマーにTony Austinも迎えた。ちなみにTony Austinはカール・パーキンスのいとこである。 勢いに乗ったジョニーらはプロモーションを兼ねて数々の番組に出演。 カール・パーキンスやジーン・ヴィンセントらとツアーにも参加した。 しかし、精力的なプロモーション活動も虚しく、この間リリースした3枚のシングルはどれもチャートインすることはなかった。 生活費すら事欠くようになった彼らの間には不協和音が生じるようになっていた。 1956年秋、ナイアガラの滝で行われたギグでついにその不協和音は頂点に達する。 アランフリードの映画「ロック、ロック、ロック」に出演することとなっていた一週間前に、ドーシーはグループを抜ける。 ドーシーが抜けた理由は、リーダーのHenry Jeromeがバンド名を「Johnny Burnette and The Rock and Roll Trio」と名乗っていたことから、弟への嫉妬が原因とされている。 ベーシストであるドーシーの穴埋めにはエルヴィス・プレスリーのバンドのベーシストであるBill Blackの兄弟であるJohnny Blackが招かれた。 映画・番組出演、3枚のシングルリリース、そして1枚のLPをリリースしたにも関わらず、結果を出すことが出来なかった「Johnny Burnette and The Rock and Roll Trio」は1957年秋、ついに解散に追いやられた。 ジョニーはトリオ解散後、ソロシンガーとしてユナイトに移籍。 甘いポップなメロディーが印象的な「ユーアー・シックスティーン」などを次々リリースし、ポップ・スターとしての地位を確立した。 1964年8月14日夜、カリフォルニアのクリア・レイクで無灯火の小さなボートに乗り、一人で釣りを楽しんでいたところ、キャビンクルーザーに衝突され沈没。ジョニーは溺死した。 「Johnny Burnette and The Rock and Roll Trio」はわずか一年の活動期間ではあったが、当時では珍しいスタイルを貫き通し、後のロックンロール、ロカビリーに大きな影響を与えた。 代表曲である「Train Kept a-Rollin'」「Honey Hush」「Tear It Up」は数々のアーティストにカヴァーされ、そのサウンドにはブルース、R&B、カントリーなどの要素が散りばめられている。 ロカビリーという枠には収まりきらない彼らの豊潤な音楽性は、随所に表れており、特に“悪魔のギター”と呼ばれたバリソンの暴力的なプレイは特徴的であった。 ギャロッピン奏法をベースにしながら、ファズまで加える野性味溢れるギターは、ロカビリーからガレージ、そしてパンクにさえ影響を与えたように感じる。 ◆ジョニー・バーネット関連リンク
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