ロックンロール、ロカビリースターを知ろう! 〜エディ・コクラン編〜1954年末、友人のハンク・コクランとカントリー・グループ「コクラン・ブラザーズ」を結成。 同じコクランという名から兄弟と思われがちだが血縁関係はない。 そもそも彼らの出会いはエディの友人が「同じ名前だけど、ハンクは君の親戚かい?」と尋ねた事がきっかけらしい。 「コクラン・ブラザーズ」はヒルビリー・シンガーとしてクラブなどでプロとして活動していたハンクのバッキング・ギターを、まだハイスクール在籍中だったエディが務めるという形でスタートした。 ここで少しハンク・コクランについて触れておこう。 ハンクはミシシッピー州のグリーンズビル生まれで本名はガーランド・ベリー・コクラン。 芸名のハンクは彼の歌い方からして、ハンク・ウィリアムスに憧れて付けたものであると思われる。 彼は幼い時に両親を無くし、テネシー州の孤児院で幼少時代を過ごす。 10代半ばでニュー・メキシコの親戚の家に引き取られ、叔父にギター・コードを教えられてカントリー・ミュージックに魅せられたという。 ハイスクール卒業後は油田で働き、51年ロサンゼルス郊外のベル・ガーデンスに移り住む。 その後エディと巡り会う。 コクラン・ブラザーズはヒルビリー・バップが盛んな西海岸で、ヒルビリー・デュオとして着実にキャリアを積んでいた。 しかし、1956年二人に決定的な事件が起きる。 エルヴィス・プレスリーの登場である。 彼の影響をもろに受けたエディはロカビリーに開眼、カントリーシンガーのハンクとは別の道を歩むこととなる。 同年解散。ハンクはナッシュヴィルに向かい、カントリー歌手・ソングライターとして大成する。 解散後エディは同年映画「女はそれを我慢できない」に初出演する。 その後1957年ソロ・レコード・デビュー。 ロックンロール、ジャズを基本に据えたロカビリーで、一躍期待のロックンローラー、シンガー・ソング・ライターとして注目される。 エディ・コクランは当時珍しかったシンガー・ソング・ライターというだけではなく、優れたギター・プレイヤーでもあり、セッション・ミュージシャン、プロデューサーとしての才能も兼ね備えていた。 彼の音楽センスやサウンドは50年代のミュージック・シーンでは異端で、そのサウンドはフィフティーズ・パンク・ロッカーとも言える。 「サムシン・エルス」「サマータイム・ブルース」「カモン・エヴリバディ」「ジニー・ジニー・ジニー」「トゥエンティ・フライト・ロック」などストレイキャッツをはじめセックス・ピストルズなど様々なアーティストにカバーされ続けていることからも、ただのロカビリーの枠に収まらないサウンドであることが分かる。 彼の曲はシンプルなコードでリフが組まれ、当時珍しかったエレクトリックベースを導入、エイト・ビートの曲を当時最もエイト・ビートらしく聴かせるなど、リズムの感覚、アレンジの才能にも長けていた。 シンプルかつストレートな曲調だからこそ、現在でも多くのファンを魅了し続けているのだろう。 エディ・コクランのサウンドと言えばグレッチが欠かせない。 彼の愛用したグレッチは55年製6120チェット・アトキンス・ホロー・ボディである(シリアル・ナンバーは「16942」)。 グレッチと言えばエディ・コクランと言われるほど繋がりの深い関係であるが、その理由はエディが最もグレッチをグレッチらしく扱っていたミュージシャンだからだろう。 エディはグレッチをオリジナル・ストックの状態では使っていなかった。 当時珍しいカスタムを施しており、彼の音楽だけではないセンスを感じる。 フロント・ピックアップはギブソンP−90に交換され、オリジナルのチェット・アトキンスのサイン・ポストが入ったゴールド・ピック・ガードは裏側から透明に剥離されていた。 こういう細かい部分にもこだわる所が、エディの人気の一つではないだろうか。 数々の名曲を生み出し、若くして一躍スターダムにのし上がったエディ・コクランであったが、1960年4月17日、イギリス公演の帰国途中、タクシーで事故に遭い、21歳の若さで死去。 母国アメリカへ発つ飛行機に乗るために空港へ向かう途中の出来事であった。 ちなみにこの時、フィアンセのシャロン、共にツアー中で友人のジーン・ヴィンセントも同乗していたが、二人は重傷を負いながらも一命を取り留めた。 生前発表したシングル曲「スリー・ステップス・トゥ・ヘヴン(天国への3つの階段)」がヒット中で、皮肉な事にこれがラスト・シングルとなってしまった。 ◆エディ・コクラン関連リンク
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